PBW銀雨PC 御鵺つづらの日記です。
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黒燐蟲使いになって以来、つづらはGTで歌わない。
前髪の隙間から、ねめつける視線に毒が巻きつき、 ゴーストが生者に呪われて死んでいく。 『称号に、蛇髪とか追加しますか?』 誰もいなくなった、地下一階でそう呟いた後、 少し鼻先にしわを寄せ、それはない。と首を横に振る。 戦争のために新調した三つ揃い、『班猫』 「斑猫」と書くのが本当だが、毒虫の名前だ。 毒が移りそうなので、無難な字を当てた。 タイトスカートは動きにくいので、 ショートパンツの上から、共布をラップしてもらった。 正面から見れば、一見秘書風だ。 身長と胸が、20センチほど足りていないが。 腰から吊るした小さな蟲籠も思ったより邪魔にならない。 先ほど放った虫が、クマバチの姿を保ったまま蟲籠に吸い込まれていく。 やがて、蟲籠は空になる。 黒いもやが、つづらの中に吸い込まれた。 黒い蟲でかわいらしいもの。と、つづらはずいぶん頭を痛めたのだ。 『黒光りする、虫?』 義弟の言葉が蘇る。 乙女として、それはなしだ。 ぷっくりと膨れた見た目は、つづらの造形能力から朝飯前だった。 強く念じれば、もやは『そういう』形で動く。 まずは、見た目から蟲の支配を始めたのだ。 ゴーストを食らい尽くせ。と命ずる前に。 『かわいいポケットサイズの蟲籠とか作ったら売れないかな』 出口に向かいながら、そんなことを呟く。 先ほど、タグの改造が終わったと連絡が入った。 飛行機の時間もある。 そろそろ戻らなくては。 戦争に行かなくては。 実家では、連れて行ってもらえなかったから。 飛行機で寝て、移動のバスで寝て、喉をいたわり、蟲を支配し。 誰かと連れ立って、どこかに行くということはなかったから。 月琴の弦を締めなおし、爪を削りなおし、蟲籠のベルトを固定して。 ああ、不謹慎だけれど、不謹慎だけれど、不謹慎だけれど。 「…戦争に行かなくては」 みんなで元気に行って帰ってまいりましょう。 だから、わたしのヒーリングヴォイスは、涼やかでも、優しくもない、 ばかばかしいほど、不敵な歌。 つづらは、ゴーストタウンを後にし、東欧行きの飛行機に飛び乗った。 PR |
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プロフィール
HN:
御鵺 つづら
年齢:
31
性別:
女性
誕生日:
1993/01/15
職業:
高校1年生
趣味:
絵画
自己紹介:
トミーウォーカーのPBW・シルバーレインに参加しているPC、御鵺つづらの日記です。
シルバーレインがお分かりにならない方の閲覧はご遠慮願います。 御鵺つづらは架空の人物であり、実在の事象とは一切関係ございません。
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